SUBSIDY / 補助金・助成金
ジム開業で使える補助金・助成金
ジム開業では、設備・内装・広告・ITツール・スタッフ雇用などに補助金や助成金を使える可能性があります。どの費目にどの制度が当てはまるか、原則後払いで採択は保証されないといった申請の現実、そして融資との組み合わせ方を整理します。
監修: 山本貴大(店舗マーケティング専門家) / 公開日: 2026年6月4日 / 更新: 2026年6月15日 / 採択・受給を保証するものではありません
結論:補助金は『融資の補完』として使う
ジム開業の資金は、創業融資を主軸に据えるのが基本です。補助金は後払いで採択も保証されないため、これだけを当てにすると資金繰りが崩れます。開業資金そのものは融資で確保し、補助金は対象になる設備・広告・販路開拓・ITツール・雇用といった費目に充てる、という役割分担が現実的です。資金全体の設計は ジム開業資金のページ で確認できます。
ジム開業で候補になる制度
代表的な制度の例です。年度・公募回で要件と上限が変わるため、申請前に必ず公式の公募要領で確認してください。
小規模事業者持続化補助金
NATIONAL / 全国
- 対象:
- 広告・看板・ホームページ・チラシなどの販路開拓。販路開拓等に必要な範囲であれば機械装置等費も対象になり得ます(通常営業用の単なる購入・更新は対象外)
- 規模の目安:
- 一般型 通常枠は上限50万円、インボイス特例・賃金引上げ特例で上乗せ。創業型は別枠(上限200万円)
- 注意:
- 商工会・商工会議所の支援を受けて申請します。対象経費の範囲は公募回で異なります
ものづくり補助金
NATIONAL / 全国
- 対象:
- 革新的な新製品・新サービス開発等の計画に必要な設備投資(トレーニングマシン単体の導入が目的では対象外)
- 規模の目安:
- 設備投資向けで上限は持続化より大きめ(枠・従業員規模で変動)
- 注意:
- 設備導入そのものでなく、生産性向上を伴う革新的な事業計画として示せるかが審査されます
デジタル化・AI導入補助金 (旧: IT導入補助金)
NATIONAL / 全国
- 対象:
- 予約・会員管理・決済などのITツール・ソフトウェア導入
- 規模の目安:
- ツール費用の一部(枠・対象経費で変動)
- 注意:
- 正式名は中小企業デジタル化・AI導入支援事業費補助金。対象は事務局に登録された製品・ITベンダー経由が原則です
新事業進出補助金
NATIONAL / 全国
- 対象:
- 新分野展開・新業態での開業など、規模の大きい新規投資
- 規模の目安:
- 大型(要件・枠が厳しめ。事業計画の難易度が高い)
- 注意:
- 事業再構築補助金の後継的に創設された別制度(正式名: 中小企業新事業進出補助金)。要件・対象経費は別途、最新の公募要領で確認が必要です
自治体の創業・開業補助金
LOCAL / 自治体
- 対象:
- 創業時の家賃・改装・初期費用(空き店舗活用補助などを含む)
- 規模の目安:
- 自治体により大きく異なります
- 注意:
- 対象地域・募集時期・要件は自治体ごとに確認が必要です
雇用関係助成金(キャリアアップ助成金ほか)
NATIONAL / 全国
- 対象:
- スタッフ(トレーナー・受付)の雇用・正社員化・教育
- 規模の目安:
- 区分により異なります
- 注意:
- 雇用してからの申請で、計画の事前提出が必要なものがあります
全国制度そのものの詳細や最新の公募回は、全業種の補助金データベース local-mp 補助金検索 でも確認できます。本ページはそれをフィットネス開業の費目に当てはめて整理しています。
開業費目から逆引きする
「この費用に使えるのはどの制度か」を費目から引けるよう整理しました。
トレーニングマシン・設備
ものづくり補助金 / 小規模事業者持続化補助金
高額設備の主財源は自己資金・融資が現実的。ものづくり補助金は革新的な事業計画が前提、持続化補助金は販路開拓等に必要な範囲で機械装置等費が対象です
内装・改装
小規模事業者持続化補助金 / 自治体の創業・開業補助金
自治体の店舗改装・空き店舗補助が使える地域があります
予約・会員管理・決済システム
デジタル化・AI導入補助金
DX目的のソフトウェア導入が対象になりやすい費目です
広告・販路開拓
小規模事業者持続化補助金
持続化補助金が最も使いやすい費目です
新規開業・新業態参入
自治体の創業・開業補助金 / 新事業進出補助金
自治体の創業補助が入口。大型は新事業進出補助金(事業再構築の後継的な別制度)が候補です
スタッフの採用・育成
雇用関係助成金(キャリアアップ助成金ほか)
雇用後の申請・事前計画が必要なものがあります
申請の流れ(精算払いの型)
- 1
対象制度と公募要領の確認
使える制度を絞り、最新の公募要領で対象経費・上限・締切・要件を確認します。
- 2
事業計画書の作成
何のために使い、どう販路を広げ売上につなげるかを具体的な数値で示します。採択の可否はここで大きく変わります。
- 3
申請・採択
期限内に申請します。申請すれば必ず通るものではなく、採択は保証されません。
- 4
交付決定後に発注・支払い
多くの制度は交付決定の前に発注・契約すると対象外になります。決定後に発注するのが原則です。
- 5
実績報告・精算払いで受給
先に費用を支払い、実績報告の後に補助金を受け取る精算払いが原則です。立て替え分の手元資金が必要です。
申請の現実
POINT 1
設備費の扱いは制度・公募回で分かれる
トレーニングマシンなどの設備費は、小規模事業者持続化補助金では販路開拓等に必要な範囲で機械装置等費が対象になり、ものづくり補助金では革新的な事業計画に必要な設備投資が対象です。一方で高額なマシンの主財源は自己資金や融資に置き、補助金は計画に合う範囲で併用するのが現実的です。
POINT 2
原則は後払い(精算払い)
多くの補助金は、先に費用を支払い、後から補助金を受け取る精算払いです。採択されても一時的に立て替えが必要なため、手元資金を厚く保っておく必要があります。交付決定の前に発注すると対象外になる制度が多い点にも注意します。
POINT 3
事業計画書の精度が結果を左右する
補助金は申請すれば必ず通るものではありません。何のために使い、どう販路を広げて売上につなげるかを具体的な数値で示せるかで、採択の可能性が変わります。
健康増進の公的な枠組みを事業に取り込む
フィットネスには、開業費用への補助金とは別に、健康増進をめぐる公的な枠組みを事業設計に活かせる余地があります。設備への補助という形だけでなく、需要や法人契約の入口として捉えると選択肢が広がります。
- 健康経営は企業の従業員健康管理の取り組みで、ジム契約を保証するものではありませんが、福利厚生としての法人契約の余地につながる場合があります。
- シニア向けの業態では、自治体の介護予防・総合事業の担い手として関わる道があります。指定・委託・基準は自治体ごとに異なり、誰でも関われるものではありません。
- 会員側が使える健康保険組合の補助や自治体の健康ポイントは、対象者・条件が制度ごとに限定されます。入会のきっかけとして案内する場合も、断定せず最新の公式条件を確認・併記します。
これらは制度・地域により可否や条件が大きく異なり、効果や採択を保証するものではありません。具体的な活用可否は各制度の公式情報と自治体窓口で確認してください。
よくある質問
- Q. ジム開業に補助金は使えますか?
- 使える可能性があります。広告や看板は小規模事業者持続化補助金、トレーニングマシンなどの設備はものづくり補助金(革新的な事業計画が前提)や販路開拓等に必要な範囲で持続化補助金、予約・会員管理システムはデジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)といった形です。高額なマシンの主財源は自己資金や融資に置き、補助金は補完として組み合わせるのが安全です。採択は保証されません。
- Q. 補助金はいくらもらえますか?
- 制度と公募の枠によります。同じ制度でも年度・公募回で上限や対象経費が変わるため、申請前に各制度の最新の公募要領で必ず確認してください。本記事は受給額や採択を保証するものではありません。
- Q. 補助金と融資はどちらを使うべきですか?
- 基本は融資が主軸です。補助金は原則後払いで、採択も保証されないためです。開業資金は創業融資で確保し、補助金は広告・販路開拓・ITツール・対象になる設備など、計画に合う費目に充てるという組み合わせが現実的です。
- Q. 利用者側の助成・ポイント制度を集客に案内できますか?
- 自治体の健康増進ポイントや健康保険組合の補助など、利用者側の制度を入会のきっかけとして案内できる場合があります。対象者・条件・期間・上限は制度ごとに限定され、地域・保険者で異なります。断定せず、対象者に限る旨と最新の公式条件を併記して案内します。
データ出典・注記
- 制度名・対象は 2026年6月時点の一般的な整理です。本記事は補助金の採択・受給を保証するものではありません
- 各制度の要件・上限・対象経費・募集時期は年度・公募回・自治体で変わります。申請前に必ず各制度の公式の公募要領で確認してください
- 対象経費の判断は事務局の審査によります。設備費の取り扱いは制度・公募回で異なります
- 制度は改編されます。IT導入補助金はデジタル化・AI導入補助金へ名称変更、事業再構築補助金の後継的に新事業進出補助金(別制度)が創設されています